まったりコーヒーブログ

早稲田大学国際教養学部卒業後、デンマークの会社に就職!

ドイツの大学生活!!学校制度はどうなっているの??

ドイツ留学生活の後半戦が始まりました。

最近はしみじみと日本を出発してからよりも、日本に帰るまでの期間のほうが短くなってしまったなと考えています。

 

ドイツに留学することを決めた理由の一つに日本との教育制度の違いがあります。

特に大学制度・生活は日本のものとはとても違うので今回はそこに焦点を当てていろいろと書いていきたいと思います。

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ドイツ人は旅好きが多い

 

 

大学の数・進学率

 文部科学省によると、日本の大学の数は2015年時点で779校であり、そのうちの604校が私立大学で全体の77.5%を占めています。

 

一方ドイツでは、2013年時点で393校あり、そのほとんどが国立(公立)大学です。

参照:

www.research-in-germany.org

 

また日本とドイツでは大学への進学率にも違いがあります。

2015年のOECDの調査によると留学生を除いた日本の大学進学率は71%であるのに対しドイツは53%とおよそ20%の差があるのがわかる。

 

またドイツでは大学進学時の年齢が日本よりも高くなっています。

実際に私のドイツ人の友達にも海外でワーキングホリデーをして24歳から大学生活を始めた人もいます。

本人も周りの人も年齢はあまり気にしていないようです。

 

 

学費

 いろいろな違いがある中で、ドイツと日本の大学のもっとも大きな違いは学費ではないでしょうか。

 

日本では国公立大学でも私立大学でも学費がかかります。

金額に差はあれおよそ国公立で年間50万円、私立では80~150万円ほどかかります。(私立の医学部に進学した場合はもっとかかりますが)

どちらにしろ学生本人が払ったり、一般家庭がポンっとすぐに払える金額とはいいがたいです。

 

一方ドイツでは基本に授業料はかかりません。

学生は州にもよりますが1学期あたり200~500ユーロほどの登録料のようなものを支払うだけです。ほとんどの州でEU圏外からの留学生・学生も同様です。

 

一部の州や一定期間を超えて大学に在学している学生には特別に学費が課せられることがありますが、それも多くて年間1000ユーロ(約13万円)ほどなので日本と比べるとあまり高くはありません。

 

大学入学方法

Abiturがないと大学に行けない

 ドイツで大学に入学するためにはAbiturという資格を取らなければいけません。

Abiturは一言でいうと高卒認定のような試験なのですが、ドイツの学校システムがそもそも日本とは違うので全く同じとは言えません。

 

ドイツというgでは日本の小学校に相当するGrundschuleという学校で全員およそ6年間学びます。

 

その後12~13歳ごろに日本の中学校・高校に当たる学校にそれぞれ進学します、ここが日本との大きな違いです。

Grundschule以降に進学できる学校の種類は大きく分けて3つあります・

  • Gymnasium
  • Haupt- / Mittelschule
  • Realschule

 

Gymnasiumは将来大学進学を目指す生徒たちが通う学校で、ほかの二つの学校とは違い職業訓練は基本的に行われずAbiturのために外国語・古典・ドイツ語その他理系科目などの授業が中心です。

日本でいうと中学校→普通科の高校進学のような感じです。

大学に行くためにはGymnasiumを卒業してAbiturを取得する必要があるため、大学留学中に出会うドイツ人の多くはこのGymnasium出身です。

 

Haupt-/ Mittelschuleはいわゆる職業訓練学校です。

学校の授業は主に職業訓練に関するものが多く、ほとんどの生徒は卒業後およそ15歳で就職します。ごくまれにGymnasiumに編入したりする生徒もいるようですが、編入はとても難易度が高いそうです。

またこの学校を卒業しただけではAbiturはとれないので大学に進学することはできません。日本でいうと中学卒業後に高卒認定のとれない専門学校(調理師学校)などに行ってそのまま行ったり、中卒で就職したりする感覚だそうです。

 

もう一つはRealschuleというものです。

Realschuleは上記の二つを組み合わせたような感じで、普通の勉強もしながら職業訓練もして卒業後は就職をする感じです。

RealschuleもMittelschuleのように卒業後にGymnasiumに編入することができるのですが、実際には難しくあまり編入する人はいないようです。またRealschuleを卒業しただけではAbiturはとれないので、直後に大学に進学することはできません。

 

高校の偏差値に関わらず高校卒業資格があれば日本では大学に行けると考えると、日本とドイツの教育制度は結構違うなと感じます。

大学在学中

学生でいる期間が自由

 

 ドイツの大学生と日本の大学生の一番の違いは、在学期間の違いではないでしょうか。

日本の学生のほとんどは、学費が多くかかるためか4年間で大学を卒業する人が多いと思います。

また留年をすることに関して社会的にあまり良い印象がなく、就活の際に不利に働くことを考えて自ら留年という選択をする人もあまりいません。

 

しかしドイツでは大学は3年間で卒業できるように設定されているものの、多くの学生が3年以上の時間をかけて卒業します。

 

また一つの学位を取った後にまた違う分野を学び始めるということもあまり珍しくなく、合計で6年~7年間学生でいるという人もいます。

さらに就職した後にまた大学に戻ってくる人の割合も日本より多いため、卒業して働かなくてはいけないというプレッシャーが少ないと感じます。

 

 

大学卒業後

やりたいことを全う

 ドイツ人にとって大学卒業後はついにやってきた完全自由の時間です。

日本では大学生活が人生の夏休みといわれ卒業後はすぐに仕事を始めるのに対し、ドイツの学生の多くは就職をする前に海外へ旅行やボランティア・インターンに行ったり、ワーキングホリデーなどをして自分がやりたい事をしたりリラックスする時間を持つ人が多いようです。

 

 

就活なんてどこ吹く風という感じで、みんな「今まで勉強頑張ったから、ちょっと休むわ」という感じでどこかに出かけてしまいます。

ちなみにドイツは労働者の権利がきちんと守られていて、働いている人は休暇をとることが義務になっていて、仕事を始めてからも日本人よりも頻繁に旅行には行けます(笑)

 

 

まとめ

 ドイツで生活していると、学生の人たちが一人前の社会人に成らなくてはいけないと感じている場面にめったに出会いません。

 

基本的なスタンスが「いつかは就職するけど、、その前にもっと楽しいことをしたい」という感じで、興味の赴くままに生活しているなと感じます。 

日本で生まれ育った私としてはうらやましい限りなのですが、何人かのドイツ人はプレッシャーがなさ過ぎてダメ人間ばっかりだし自己中だと言っていました。 

 

育った国が違うと感じ方も違うのだなと感じます。